Copy/栗栖真理亜
つけたりもした
職場での過度なパワハラで休職して家にいる私は
母曰く「給料もろくに稼がない者」として
ただひたすら耐えるしかない
私には身の置き場がない
職場でも課内で嘲りの言葉や一斉無視
挙句は重要な仕事は与えず軽作業しか与えないなど
酷い仕打ちをされ続けてきた
家では働かぬ物食うべからずで厄介者扱い
そんな私が母とそっくりなわけがないのだ
私の口からは全身から抜け出すようなため息が
まるで熱い塊のように飛び出した
まるで怒りのような熱風が
ハアアという激しい音とともに渦巻く
目の前はチカチカと赤や青に点滅する
徐々に自分の体が縮んでゆくのを感じる
やがて私の目の前は消灯されて
丸い顔に赤い鼻のコピーロボットだけがポツネンと
冷たいフローリングの床に横たわっていた
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