医療大国ニッポン/鏡文志
 
いないくらいでしょう。学校に行かず、周囲と打ち解けることが出来なかった貴方と私。両親周囲からもいつしか、同一視されるようになりました。しかし人間の内容はまるで真逆の内容だった。貴方は親依存を求めた。私は逃避を求めたが救い船がないために、家から出ることを諦めた。私はお転婆で、貴方は優等生タイプだ。それなのに私が謙虚で貴方は自分を天才だといつまでも驕り高ぶっていた。人の言うことをよく聞く故に簡単に従わない私と、人の話をしっかり聞かない故に、自分が得をする時だけ常に従い続ける貴方。その損を選んで得を許否出来ない従順さが同じ内容の人々に愛されたと思うのですが、何故親から離れることを嫌がったのでしょうか? 
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