詩暦経歴振り返り/鏡文志
 
と気付けるようになった。それまで僕は他人の心がよくわからなかった。多くの人は大量消費大量生産の時代にあって発散と解消の日々を送っている。その中で文芸やアートなど受け入れられる土壌を期待するのが難しい。気持ちよくしなければいけない。心地よさを与えなければいけない。この詩を読んで音の滑らかさに関心こそすれ、心地よさを感じる人はどれだけだろう? 心地よいだけじゃない。泥や粘土、はたまたうんこのようなドロドロした触れ心地がある。そういった土臭いものを私は書いていた。

マザーアースにおいて2本の足で立つためにあるベーシックとしての土をコンクリートで固められた日本においてその味の奥行きを確かめたかったの
[次のページ]
戻る   Point(1)