よりそうように、あらためて /あらい
 


意味を成さない祈りの行為を出て
あなたも、わたしも、A5支線に游ぐ
華奢な迷夢のままで、是非、綴って

刻印のない雪降夜は
こぞって 唇に渇いて
口吻と星星と暇取る

蝕んで しまった、パノラマのうたが
夢遊病者のように、ささくれ、経つ

いいかげんな繻子織と鼻先のひかりは 
つくづく肉感だけの紫雲のおもみと 
不協和音を紗幕に溶いた排水に若(し)く


タイプライターで空洞の午後を決めたの
セピアの瞳はいつも裏側にうまれて
じっとみつめて、ゆくんだよ
いま、モナリザの、淵に。かいなでる。

(杜撰を望むのはどうも――瞬(しばた)く)


もう「晴天の、さびれだ」
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