みづしらずのはな/あらい
 
   ふえていく、流れ星の なまなましさの
  萌黄色の夢よ、とけている 沈黙はまた、午睡のうち
にぎりしめて 
ともかく
つるつるとしたたまご が そら さわる と
むくち 腐りかけの我が手には、しらないはな
   水平の背後には絹の引き出し
   貴重面なとおいゆびが流されて来る
    わわわ。
     混沌から是非を、 
     既知から貧相を、
封筒の氏名は識らない早口言葉で申し訳ありませんが
  神格化した沙漠の夜は 
  あいくるしいオパールは
  歌うような翼を蒔く。
  
唸る
   だが早朝迷子になっ
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