幽隠偶感/あらい
。結びつかない事情を目配せしつつ、やはり器を、この魂が相応しい場所を探している、
ツチクレたちとの戯れに興ずる。
ままごとのようなもの、玩び、我に在り、素の器に問うが漆黒の星が遁走する、ただ笑人と有り底に揺蕩うは、単調な時代がひけらかす欠伸による。
これより悠(はる)か唐物の風呂敷を広げては少しの人と人とを触れさせては、記憶の隅に落とすなにかを、引っ掛けるような苦心と酸の泪を味あわせては、いっときの夢と笑(え)んで魅せるのだと、
……苑宴(そのうたげ)の夢はなにか、
何もなきところより此処に湧き滴るばかりの、それらすべてが幽隠偶感。
2023-03-01
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