CLOSE TO THE EDGE。/田中宏輔
 
なる想起にしかすぎない●金魚のために●ぼくは●ぼくのフリをやめる●矢メール●とがらした鉛筆を自分の喉に突きつけて●両頬で締めつける●ぼくだけの愛のために●ぼくだけの真実のために●ストラップは猫の干し首●ぼくの恋人の金魚のために●夜毎●本を手にして●人間狩りに出かける●声が●そんなこととは●とうてい思え●夜毎●レイモンド・ラブロックは●壁にかかった●恋人の金魚に●声が●知っている●きのう●フランク・シナトラのことを思い出していた●新しい詩が書けそうだ●ということ●うれしいかなしい●金魚●調子ぶっこいて●バビロン●タスマニアの少年のペニスは●ユリの花のようだった●と●金魚●調子ぶっこいて●バビロン●枯
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