詩の日めくり 二〇二二年十月一日─三十一日/田中宏輔
 
につまらなかった。ウルフと同じくホラーでさえない。

 さいごの12作目は、デイヴィッド・マレルの「リオ・グランデ・ゴシック」ホラーではなくサスペンスの長めの短篇、中篇だった。おもしろかった。教会まえに捨てられる靴。その靴に意味があると思った執念の警部が犯人と対峙する物語。この『999』シリーズは、中篇がおもしろいことがわかった。

 きょうから寝るまえの読書は、このあいだ買い直した『世界SFパロディ傑作選』の再読だ。収録作品11作中、憶えてるのは、ノーマン・スピンラッドの「スーパーマン症候群」と、ロジャー・ゼラズニイの「吸血機伝説」の2作のみ。この偉大なる忘却力よ。さらっぴんの作品を読む
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