詩の日めくり 二〇二二年六月一日─三十一日/田中宏輔
間教えていたので、なんらかの思い入れはあるのだろう。個性豊かな生徒たちだった。
2作目は、ウィリアム・テンの「生きている家」『20世紀SF1 1940年代 星ねずみ』にも収録されていて読んだ。家が主人の核物理学者の思いのままに食事を用意したり衣服を用意したり、音楽を奏でたりする。それには際限がなかった。そこで疑問を持った学者の彼女の脳みそまでいじくって調整したりする。
3作目は、チャン・デーヴィスの「エレンへの手紙」26歳の生化学者が研究していたのは、人造人間をつくることだった。主人公の青年は自分もまた人造人間だったことを知らされる。恋人のエレンにそのことを書き綴った手紙を送る。
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