キッチンの茶色いテーブルの下を/オイタル
 
気配
だから
キッチンに戻って
窓からしばらく
雲を伺っている
心を冷ましている

(雲とわたしと
 きのうのお魚と
 三角形)

夜のお布団の中で
むしった草を小川に落とします
流れの真ん中の
騒がしい渦のあたり
雲の崩れる先のあたり
お魚がひどく跳ねている
草が素早く流れている
天井は低く しんとして
そのあたりに
さびしさが置いてきぼりです
背中の後ろのほう
下のほう

思い出すのは
稲穂を踏む
風の足
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