誤 植/あらい
 
ゆらりとゆるくといて。
土だらけの校内放送は 杜撰な草の上で 海水が透ける、ジャズの存在を
感情の雫と肌に当てる、光合成のただ 
曲線の坂。レース間際の新しい風の中で
 ボクは 
振りかざした数時間のライトが消える 少し風邪を引いたような、運命は 
〈怖いだけの/今日を/知らない/ファイル〉に編集する。ファッショナ
ブルフェイスの、隅に置けない きれいなヒト
 ボクが
ときどきパジャマ姿でも 躊躇わずに殴られたいのかと、消息不明の名前
も 出かける前に 見せつけるかのような 初夏の腐臭、
 ボクの
改札口には交換日記を脱ぎ落とす、かの釘を抜かれた
[次のページ]
戻る 編 削 Point(0)