雑音/はるな
 


慣れた雑音から
都合のいい言葉を拾いだし
持ち帰って洗う

良い音を聞かせ
温い茶をのませ
夜には撫でてやった

ぼんやりと月夜には
影を分けあって吸った

しばらく暮していると
淋しい、淋しい、と泣くので
名前をつけてやった
そうして与えた名前を呼んで撫でると
うっすらと光るのだった


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