打ち壊したの章(ブレーキで二輪車を担ぐもの)/アラガイs
 
だと諦めることにしたのだ。
こうして散文のように話しを書き進められていくことには抵抗感もある。それは自由詩というジャンルに括られ、まるで板に縛られているかのようだ。  ここで話しを動機に戻そう。 一度捨て置いたモノを思い返してみる。ということが気になったからだ。 その昔一輪車という仮名で詩を書いた男がいた。不真面目で手荒い語気ばかりが気になる初老の男だった。出鱈目な言葉もよく並べていたが何故か気になる詩を残している。 わたしは以前から物忘れがひどく、人の名前もたちまち三秒で忘れてしまう。そして何かのきっかけでふっと思い出す。これはいわゆる痴呆症状の現れだ。つい最近も彼の書いた詩を思い起こすような
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