リスキーな夜の話/ホロウ・シカエルボク
 
言うには遅過ぎた
だから深呼吸をして
ぼんやりとしたやつらを追い出した
まともに眠る時がやって来たのだと
何度自分をペテンに掛けようとしただろう
ムカデのように天井の隅にぶら下がった
記憶の中で浮遊霊と化した俺が
涎を垂らしながらこちらを見つめている
依代、身代わり、ヒトガタみたいな…
そんなていのいい何かを求めて今夜も遊んでいるのかもな
意識のひび割れにパテを塗り込んで
カルテやレントゲンの代わりに壁に貼り付けておこう
欠伸をすると
軽度の認知を抱えた
母親の気持ちがわかる気がした
サンデイ・モーニング、日曜日だから
神に弄ばれる俺たちは公園で遊ぶのさ
砂場に
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