詩の日めくり 二〇一九年七月一日─三十一日/田中宏輔
差し込むようなしぐさをされて
「なるほど」
「蝶々結びだと
まるふたつになります」
それから、翻訳の訳文について少し話をして
「韓国語にも敬語があるんですよね?」
「あります」
「日本では、年下の人間が年上の人間にタメ口をきくことがありますが
韓国でもありますか?」
「ありません」
「えっ? まったくないんですか?」
「ありません。
日本にきて、びっくりしました。
電車のなかで(とおっしゃって、電車のなかを振り返り)
修学旅行の学生が、先生に向かって
つぎ、どこでおりるの? って言うのを聞いたとき
カッとしました」
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