うつし絵/草野春心
 


  とても直截に
  野球ボールが投げられ
  真ひるの池に落ちた


  うつくしい詞は
  もちいられないまま
  春の つめたい椅子のしたで


  土埃がひかる 公園の風景
  ただの思い出に見えなくなるまで
  見つめていたいとでもいうのだろうか わたしは いま


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