最後の一艘/
ホロウ・シカエルボク
互いに少しリラックス出来るようになったころに、彼女はこう言った、「ねえ、退院出来たら二人で無人島に出かけましょうよ」苦笑してこう返した「いまだってそうだ、ずっと無人島に居るんだよ」そう、と彼女はにっこり笑って部屋を出て行った、次の日、彼女は来なかった、休みかなと思っていたら、廊下で誰かが話しているのが聞こえた、看護師が飛び降りた、即死だった、そんな話だった、畜生、と頭を抱えた
彼女は、最後の一艘を奪っていきやがったんだ!
戻る
編
削
Point
(1)