詩の日めくり 二〇一八年八月一日─三十一日/田中宏輔
き日知庵から帰ってきた。シャワーを浴び、横になって、デュ・モーリアの短篇集『鳥』のつづきを読んで寝よう。いま、タイトル作品を読んでいるところ。デュ・モーリアは、P・D・ジェイムズばりに描写力が圧倒的で、なおかつ、P・D・ジェイムズほど読むのが苦痛ではない、すばらしい作家である。
ありゃ、ま。デュ・モーリアの作品、すでに読んでたことがわかった。早川書房の異色作家短篇集・第10巻の『破局』である。ことし読み直したシリーズなんだけど、記憶にまったくない。なにが入っていたのかの記憶もない。なにを読んだのかの記憶がまったくない。なんという忘却力。57歳。ジジイだ。
柴田 望さんから、詩誌
[次のページ]
戻る 編 削 Point(13)