波紋/蝶番 灯
 
月夜の湖畔に堕つる 運命の気配がしました



咲いても枯れるのも其の旋律の徒にすぎませぬ



降り始めた雨も

星の明るさも

流れ流れ行く輪廻も



どうして



どうしてなぜ愛という言葉は生まれたのです

それは単なる夢に過ぎませぬか、

それは錯覚や幻の類いに過ぎませぬか、

それも全て





燻りながら霧中の中だけに存在するだけでしょう
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