朝の光/ミナト 螢
 
目を閉じているのに
感じてしまう
穏やかな気配

それは頬に
レコードの針を落とすような
光の歩みが
瞼を青くする

影になる場所で
隠れる前に
寝返りを打てば
会いに行ける

体温を残した
毛布の中で
僕の戦車は
煙を出さずに

朝の匂いを
吸い込んだ
戻る   Point(2)