詩の日めくり 二〇一七年十三月一日─三十一日/田中宏輔
 

ぼくのこころがジェンダーにまみれているからかもしれない
いや
ただ単にジェンダーに原因を置くことは
文化史的な探求を途中で放棄することになる
ちゃんと把握しなければ
神というものを意識の象徴ととり
悪魔というものを無意識の象徴ととると
意識に働きかけるもの
感覚に働きかけるもの
目に見えるもの


手に触れるもの
耳に聞こえるもの
感じられるもの
これらのものが神の象徴するものだとしたら
それに応答する感覚
意識がアダムで
悪魔は
無意識領域の働きかけというふうにとると
イヴはそれに対応する無意識領域の反響あるいは共鳴ということになる
そういえば

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