悪い飲みかたの話/ホロウ・シカエルボク
 
消えた街の片隅へと歩いて行った、パトロール・カーが後をつけてきているのに気付いたときにはもう遅かった、俺は諦めて彼らの呼ぶ声に振り向いた、彼らは銃を持っていた、銃口を俺に向けていた、俺は荷物を捨てて両手を上に持っていった、二人の警官が下りてきて、一人が俺を押さえつけ、壁に手をつかせた、もう一人が俺がまだなにか持っていないかとボディチェックをした、ボクシングのそれよりはずっと入念なチェックだった、よお、旦那、と若い方の警官が言った、「まず、あんたが持ってた血まみれのボトルについて話してもらおうか?」女を殺したんだ、と俺は答えた、若い警官は緊張したが、もう一人の警官が首を横に振った、「返り血を浴びてな
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