詩の日めくり 二〇一七年八月一日─三十一日/田中宏輔
 
ている。 
それで、無視されてもかまわない。 
それで破滅してもかまわない。 
むしろ、無視され、破滅することが 
ぼくにとっては、芸術家そのもののイメージなのである。 
* 
男色 の項に 
「すべての男性がある程度の年齢になるとかかる病気。」 
とあった。 
 老人になると、異性愛者でも、同性に性的な関心を寄せると、心理学の本で読んだことがある。 
 こだわりがなくなっただけじゃないの、と、ぼくなどは思うのだけれど。でも、もしも、老人になると、というところだけを特徴的にとらえたら、生粋の同性愛者って、子どものときから老人ってことになるね。どだろ。 
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