火炙りの朝/ホロウ・シカエルボク
 
こかに
自分を見つめるための目を
いつでも隠し持っている
確かな照準のような視線
いつでも俺の眉間に真直ぐに合わせられている

刹那的なこと、悲劇的なこと
破壊的なこと、暴力的なこと
あるいは幸福感や至福感
愛や慈悲といった、それらすべてを
いっぺんに語るならノイズのように発するしかない
俺はいつでもそれが自然なことだと感じている

見てくれよ、もう夜が明けようとしている
夜に放り出されたときにそれを畏怖しないために
俺たちはきっとフレーズに取り憑かれている
君だって本当はそうじゃないのか
すべてのことに決着をつけられなければ
誰だって安らかに眠ることなど出来る
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