火炙りの朝/ホロウ・シカエルボク
こかに
自分を見つめるための目を
いつでも隠し持っている
確かな照準のような視線
いつでも俺の眉間に真直ぐに合わせられている
刹那的なこと、悲劇的なこと
破壊的なこと、暴力的なこと
あるいは幸福感や至福感
愛や慈悲といった、それらすべてを
いっぺんに語るならノイズのように発するしかない
俺はいつでもそれが自然なことだと感じている
見てくれよ、もう夜が明けようとしている
夜に放り出されたときにそれを畏怖しないために
俺たちはきっとフレーズに取り憑かれている
君だって本当はそうじゃないのか
すべてのことに決着をつけられなければ
誰だって安らかに眠ることなど出来る
[次のページ]
戻る 編 削 Point(3)