詩の日めくり 二〇一七年四月一日─三十一日/田中宏輔
る。(と、ぜったい思うよ。)同じページには(249ページだよ。)「痺肩のいたいたしいうしろつき」(『死』第一連・第四行)といった詩句があって、この一年、五十肩で痛みをこらえるのに必死だった(痛みどめが数時間で切れるくらいの痛みでね、その痛みで睡眠薬で寝てても数時間で目が覚めてたのね)自分の状況を思い出した。この『死』という詩の第三連・一行目に、「ああ、なんたる人間のへだたりのふかさ。」という詩句があるのだけれど、この言葉は、ほんとに深いね。恋人同士でも、こころが通っていないことってあるものね。それも、あとになってから、そのことがわかるっていう怖さ。深さだな。深い一行だなって思った。
『金子光
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