詩の日めくり 二〇一七年三月一日─三十一日/田中宏輔
ゃんとさいごまで読ませる力があるんやなって思った。ディックの作品はSFはすべて読んだけれど、長篇は1冊も本棚に残さなかった。2度と読むことがないからだろうからだ。あ、『ユービック』の初版は残してあった。カヴァーがよかったからだ。カヴァーのグロテスクさが心地よかったからである。内容は、超能力者と超能力を無効にする者の合戦みたいなものだったかなあ。
お風呂に入りながら、ロバート・フロストの departmental と Deaert Places を読んで、下訳を考えてみよう。お湯の力を借りて、頭をほぐしながら、情景を脳裡に思い起こすのだ。BGMは、70年代のポップス。シカゴとか、ホール&オーツと
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