go back on/ホロウ・シカエルボク
三つの錠剤とヴァイオリン・ソナタ、かすれた窓の前で漂っていた、身に着けたシャツの細やかな汚れが、人生を語るみたいに揺れている午後、それは心電図を連想させる、無目的の…指が少し痺れているのは眠り過ぎたせいかもしれない、現在時刻を確認するのはやめようと思った、カフェインが消化試合のように淡々と脳味噌に染み込む、常にその先を得ようとする人間が目にするものはいつだって過度なくらいのプレッシャーだ、シューティング・クラブのターゲットみたいに数限りなく、矢継ぎ早に、目の前に現れる、そして決まって、俺は引鉄にかけた指に力を込め過ぎる、審判の瞳には見慣れた現象に対する無関心が映し出されている、銃を捨てる気にな
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