千年風化/帆場蔵人
 
がかなしみの測量なんだって
どこにもかかれてないことわりばかり

 頬にふれた風はいつから現実に宿っていたのか
 ここからそこ、あちらまで、どこまでだろうか
 きっとはかりかたをわすれてたちつくしている

傘はない割れた皿からもれおちていく

 そんなものをうけとめるためよりも
 りょうのてのひらにはめがやどって
 ぱくりぱくりひかりもやみものんだ

   そして見上げていた

風よ、もう傍らで

 ねむればいいんだ

お前の手触りは犬に似て猫に似て
どれでもない、はざわりの音たち
傘はあった骨の折れたしがないね

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          千鳥格
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