詩の日めくり 二〇一六年二月一日─三十一日/田中宏輔
 
ージ3,4行目に出てくる。
おびただしく、ぼくはマーキングして、メモを書いている。
そのため、もう1冊、ネット古書店で買った。


二〇一六年二月二十六日 「たしかに、ぼくはむかしからブサイクでした。」


 たしかに、ぼくはむかしからブサイクでした。赤ん坊のときでさえ、そのブサイクさに母親があきれ果て、育児放棄をしたくらいですから。家には、ぼくのようなブサイクな赤ちゃんの面倒を見るような家族は一人もいませんでした。必然的に乳母となる女性を、親は雇ったのですが、その乳母の顔がまたブサイクで、ぼくは赤ん坊ながら、そのブサイクさにびっくりして、乳母がぼくの顔を見るたびに痙攣麻痺したそ
[次のページ]
戻る   Point(14)