詩の日めくり 二〇一六年二月一日─三十一日/田中宏輔
うでなければ、ぼくが言葉にして描写することなどできるわけがないではないか。
ぼくは彼に惹かれた。彼がぼくに惹かれた様子はまったく見えなかった。
選ばれなかった言葉同士が結びついていく。選ばれなかった人間たちが互いに結びついていくように。
きょうもお風呂から上がったら、両肩、両肘にロキソプロフェンnaテープ100?というシップをして、痛みどめにしている。3回か4回、自殺未遂したけど、死なずによかった。齢をとって、こんなに身体が痛いなんてことを知ることができてよかった。苦痛が、ぼくの知的な関心を増大させるからである。
齢をとって、身体がボロボロになって、苦痛に襲われて、こ
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