死後硬直の夢/ホロウ・シカエルボク
 
…私は今すぐあそこへ行って、部屋を片付けたり掃除をしたり、大家さんに謝ったりしないといけないのに、なぜ…もう叫ぶのにも疲れてしまった、こんなベルトなどなくたってもう指一本すらまともに動かせはしないのに…生きている私のほうが、死んでしまったお姉ちゃんよりずっと、完全に残酷に死んでしまったみたいな感じがする、一番怖いのは死ぬことではない、死を突き付けられることだ、いまの私にはそのことがはっきりと分かる…お医者さんも警察の人も誰も来てくれない、誰も私に何が起こったのかきちんと教えてくれない…お姉ちゃんはもう骨になったのだろうか、骨になって、お父さんやお母さんと同じお墓に入っただろうか、遺書は?遺書はなか
[次のページ]
戻る   Point(2)