詩の日めくり 二〇一五年十二月一日─三十一日/田中宏輔
 
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 ロング缶のヱビスビールと、かっぱえびせんを買ってきた。すばらしい詩や小説を読んでいると、自分の人生の瞬間瞬間が輝いて見えるけれど、自分の人生の瞬間瞬間が輝いていたからこそ、詩や小説も深い味わいがあるのだとも思う。生きること。感じること。楽しむこと。


二〇一五年十二月三十一日 「プー幸せだった」


これは、ぼくとスーとの約束だった
彼を見て、ぼくは本当に、プー幸せだった
彼が心配しているのは、大晦日に彼女を慰めるためのドライブ
1、2、3は会えないね
それを言ってたのは、ベッドサイドテーブルをはさんで
缶コーヒー
きみは、ぼくに出合った休暇だった

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