詩の日めくり 二〇一五年十二月一日─三十一日/田中宏輔
所から警官が2人で訪れたときはびっくりした。母が精神病であると告げると帰った。
ルーズリーフ作業が終わった。ナボコフの全短篇集を本棚から取り出した。85ページの『復習』というタイトルの作品のところに付箋がしてあった。84ページまで読んだところでやめていたのだろう。字面を見て、本をもとのところに戻した。ぼくの詩集を読んでくれた、ある女性詩人の詩集を手に取った。数字だけのタイトルの詩集である。ぱらぱらとページをめくる。具体と抽象がよいバランスで配置してある。これを読もう。薄い詩集なので、すぐに読み終えるだろう。
何年もまえに思いついた詩のアイデアがあるのだが、いまだに書くことができない
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