詩の日めくり 二〇一五年十一月一日─三十一日/田中宏輔
 
ったのか。

 きょうは塾がないので、ペソアの『不安の書』のつづきを読む。だいぶ退屈な感じになってきたが、まあ、さいごまで読もうか。600ページを超えるなか、今、160ページくらい。


二〇一五年十一月十二日 「言葉の生理学」


 言葉の生理学というものを考えた。人間の感情に合わせて、言葉が組み合わされたり、並べ替えられたり、新しく言葉が造られたりするのではなく、言葉が組み合わされたり、並べ替えられたり、新しく言葉が造られたりすることによって、人間の感情が生成消滅したり、存続堆積するというもの。組み合わせも、並び替えも、新しく言葉を造り出すのも無数に際限なく行うことができるので
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