詩の日めくり 二〇一五年十一月一日─三十一日/田中宏輔
ルの海』に収録されているもの、いくつも、海外詩文庫の『ペソア詩集』で澤田 直さんの訳で読んでてよかったと思っていたけど、翻訳者が変わって、訳の雰囲気がちょっと違っててもいいものなんだなって思った。『不安の書』の訳者は、高橋都彦さんで、ラテン・アメリカ文学も訳してらっしゃったような気がする。リスペクトールだったかな。透明な訳だった記憶がある。まあ、リスペクトールのモチーフ自体、無機的なものだったけど。言葉が肉化していない、でもいい感じだった。
ぼくの詩が、ぼくに教えてくれるって、変かなぁ。ぼくの詩が、だろうか。ぼくの書いた詩句が、ぼくに、ほらね、その言葉の意味は、この言葉とくっつくと、ぜんぜ
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