詩の日めくり 二〇一五年三月一日─三十一日/田中宏輔
しびれ、胸の苦しみ、胃の痛み、皮膚を刺す痛み
腎炎になり人工透析を受けたときのこと、腸炎での入院体験などとともに神経症と不眠症と実母の狂気についての怖れと不安について列記すること。
〇
松の木々を起こせ──でも松はここに目醒める。
(ハート・クレイン『煉獄』東 雄一郎訳)
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水鳥を眠らせるのは、何ものか?
水鳥を目ざめさせるのは、何ものか?
水鳥を巣に運び眠らせるのは、何ものか?
水鳥を目ざめさせ巣から飛び立たせるのは、何ものか?
それが、ぼくの愛なのか、それとも、ぼくの愛が、それなのか?
Dream, dream, for this
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