詩の日めくり 二〇一五年二月一日─三十一日/田中宏輔
シ・バーに行けば、いいんですよ。」
と言われた。
「フンドシ・バー?」
「堂山のなんとか通りを東に行って、そしたら
なんとかビルの二階になんとかというフンドシ・バーがあってね。
そこに行けば、第一土曜日と、なんとかは、9時まで
店員も客も、全員、フンドシでなければならないんですよ。
フンドシはいいですよ。」
「ええっ?」
「わたしも、ここぞっていうときには
部屋で、パソコンの前で、フンドシを締めます。」
「はっ?」
「フンドシをすれば、気が引き締まるんですよ。」
「そうなんですか?」
すると、大黒のアルバイトの子が
「ふだんと違
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