永遠を頭上へ/
中田満帆
求め、
マーケットの棚から、
映像をギって来る
ひとになれなかったけもののために、
血の臭う室のかたすみで、
ひとりの男が、
さらに弱いけものを屠っては、
進入禁止をやぶる
(おれはおれにいったんだ、おれにできるのはそれだけのことと)
町から町へと、
移ろい、
そして閉ざした心が贋物だったというだけの理由で、
腕をふって、野性を謳い、
永遠を頭上へ、
かかげる。
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