詩の日めくり 二〇一四年十一月一日─三十一日/田中宏輔
 
マルセル・モースの『身体技法』から 
ずいぶん離れたかもしれないけれど 
ふと思ったのだが 
愛もまたわたしという体験からなにかを学ぶのかもしれない 
神がわたしという体験を通じて学ぶように 
エドモンド・ハミルトンの『蛇の女神』(中村 融訳)を読んでいると 
「音には目をくらませる力がある」とあったのでメモしていたら 
ジミーちゃんから電話があって 
「あなたの詩は 
 リズムによって 
 理性が崩壊するところがよい。」 
と言われて 
ものすごい偶然だと思った 
あ 
正確に言うと
電話があったのは
メモをルーズリーフに清書しているときにだけど
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