詩の日めくり 二〇一四年九月一日─三十一日/田中宏輔
いので、見ると、血まみれだった。ジミーちゃんの顔を見ようと思って顔を上げたら、そこにあったのは壁だった。シミだらけのうす汚れた壁だった。わたしが最後に覚えているのは、名前を忘れたわたしの友だちが、仰向けになって床のうえに倒れているわたしの顔をじっと眺めるようにして見下ろしていたということだけだった。
二〇一四年九月二十八日 「シェイクスピアの顔」
塾の帰りに、五条堀川のブックオフで、『シェイクピアは誰だったか』という本を200円で買った。シェイクスピア関連の本は、聖書関連の本と同じく、数多くさまざまなものを持っているが、これもまた、ぼくを楽しませてくれるものになるだろうと思う。その筆
[次のページ]
戻る 編 削 Point(13)