太陽が地の果てから昇る/トビラ
 
ほしかった果実や花
手にした人を見ては
ほしがって、苦しんで
理想郷は遠く、悪態をつく間もなく
暇もなく隙きもなく埋めた感情
苦しみは、声にできない叫び上げて
誰にも知られないよう焼けただれて
出社しては笑顔であいさつする、朝
無価値さに耐えて
無意味さに疲れて
泣くことすら忘れて
笑う

打ちのめされた日々のはてに気づいた自分は
理想郷にはほど遠く
けど
理想を体現しはじめてきて
埋めた感情の芽吹きを感じて
終わってたと思ってたものは
はじまってもいなくて
これからの自分に希望を感じる
周りを見れば
手にしていた果実を食べ尽くして
花はしおれて枯れて
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