詩の日めくり 二〇一四年七月一日─三十一日/田中宏輔
 
ない犬よりフンドシをしている犬になりたい。

二〇一四年七月十五日 「もっとゆっくり」

 アルバイト先の塾からの帰りに、西大路五条で車同士が目の前で激突した。バンッという音が目のまえでして、車同士がぶつかっているのを目にした。どちらも怪我がなかったみたいで、双方の運転席の人間はふつうに動いていた。お互いに、車を道路の脇に寄せていったので、二人とも、けがもなかったのだろう。けっこう大きな音がしたのだけれど。みんな、疲れているのかもしれない。もっとゆっくりとした、じゅうぶんに休みが取れる社会であればいいのになと思った。
 帰ってから、いまつくっている全行引用詩・五部作のうちの一作「ORDI
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