人が待つもの 3/チャオ
はそう思うのだ。
どこまでも、どこまでも、夜はやってこない。夜がやってこなければ朝もやってこない。いつか君は知るだろう。君は朝にたどり着きえないことを。
それでもかまわないと、君は思うのだ。ただ、君は精一杯そこを見つめるにとどまるだろう。必要な痛みから逃げることもなく。
夜はやってこない。
僕のイメージはわずかに日の光を必要としただけだ。君のイメージもそう。だれだってそう。だけど、僕らは待つだろう。ここはネバーランドじゃないけど、ここにはすごく美しいものが抱えきれないほどあるから。
夜は、日の光を見ることは出来ない。
夜はだれからも見られることはない。
なぜなら、世界は夜を必要としないから。
なぜなら、世界は色彩を求めているから。
それでも、僕らは夜のことを知っている。僕らに潜んだ夜の存在を。ひっそりと待つしかないと、恐怖に震えながら体を凛とする。日の光はあったかいけど、それがすべてじゃないと、僕らは知っているから。
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