Fuck the Facts/ホロウ・シカエルボク
愚かな風はなにもかも巻き込もうとする
時間を無駄にしないためにも
ここに意味を持たせてはならない
カフェは規律的な豚舎だ
木の樋やわら草の代わりに
機能的な椅子とテーブルがある
腰を下ろした彼らが鼻を鳴らす前に
なにもかもを済ませるコツを店員は心得てる
許される場所だけで
横柄に過ごせるなんて不憫だね
空っぽの自意識に
渡せる尊敬なんかないよ
湯気を立てるカップが
「まぁまぁ」と笑いかける
置き去りの命は
置き去りの声は
置き去りの本は
置き去りの転寝は
デジタルの冷めたアラームとともにどこへ向かうのだろう
予め延命装置に繋がれた
白い血
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