骨になったら壺のなか/ホロウ・シカエルボク
 
いに効き目があるものもある…効かなきゃ効かないで文句を言うんだけどな、まったく始末に負えない…展望台に上って、ジーンズの裾でベンチの砂を払い、腰をおろして下界に目をやる、ここに居ると、出来事のすべては取るに足らない…取るに足らない世界の、取るに足らない生きものたちの、取るに足らない出来事…俺はこうだとヒステリックに叫ばなければなにも主張出来ない連中…小さな街はそんなやつらの、団栗の背比べのために用意されている、俺は場外に居る、どうこう言うつもりはないよ、どうこう言われさえしなければね…どういうわけかあいつらは、自分が言うのは良いけどこちらが言うのは認めないみたいだから…そんなことをしている間にも、
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