シルエット/
草野春心
夕方になる
しずかになる
水をのむ
みえているものを
いま 思い出している
喉の奥で きれぎれに疼く
石のシルエット
それは 似ている
それは 違う
こぼれて
おぼれて
かなしみのうえにかさなる
ぼくの居ないところで
水をのむ
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