実験/ミナト 螢
 
君を思う時はいつも理科室で
ガラスのビーカーを割って来た
沸騰するたびに白くなる心
君色の星が名前を待ってて
僕にも呼び方が分からなくて
消しゴムで消えない朝みたいだ
何気ない空や良くある歌が
特別な顔で襲って来るよ
生きてる意味とか死にたい理由とか
説明するためにひとりでいるのに
君に認めて貰えなくちゃ
僕は理科室の鍵を返せずに
手と手を繋げないから
心臓を半分に折り曲げて
歩いた時間を君に見せたい
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