エンドロール/ミナト 螢
 
風が飛び回る時に
お礼をするから花はついて行く
そんな春とこんな僕を
一緒に立たせてくれてありがとう
旅を続けるために
今まで何回くらい
蝶々結びをしてきたのだろう
足を止めて羽ばたいた分だけ
皮がボロボロになるその指先で
空に試し書きをした名前を
響かせる場所を探さなくちゃ
カーテンコールの裏側で
花を抱いたら人は振り返る
それ以上に僕の匂いがする
心に謎謎を置いて消える
戻る   Point(0)