屋上の告白/トビラ
 
田畑さんにお昼を誘われたので、一緒に食べることになったのだけど。
「田畑さん、こっちって、屋上? 屋上は鍵しまってるよ?」
いいから、いいから、と手招きして、僕を呼ぶ。
田畑さんは、ちょっと鍵に触れ、何かしたと思ったら、鍵が開く。
「あれ? 何したの?」
田畑さんは、口に人差し指を当てて、「秘密」とだけ言う。

屋上に出ると、薄曇りの空が、ごおごおと鳴りそうな天気。

「こっちに座ろう。ここだと、周りから見えないから」
田畑さんは、日陰の中に入る。
日陰は少し涼しい。

二人でお弁当を食べて、他愛のない話をする。
英語の先生のチャックが全開だったとか、誰と誰とがつきあっ
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