レースフラワーの妖精/丘白月
 
レースフラワーの妖精が
恥ずかしそうに
真っ白な雪で作った

優しく美しい六花を
ワンピースに飾って
雪の精を気取ってみる

白い白い小さな花の束
手を伸ばして
一生懸命抱えて
星を少し散りばめてみる

好きな気持と愛する心を
肩を寄せて感じてみる

光と光の中で
恋と恋の潮が満ちて
愛の海で溺れてもいいと思う

レースフラワーの妖精が
うすいピンクに染まって
手をつないで歩いていく
飛ぶことも忘れてしまって

ゆっくりと
歩いて行くわと言う
時間は無限にあるからと

雪の花束のような
レースフラワーの妖精
冬生まれの純水な子


戻る   Point(0)